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2019.02.14

訪問診療ブログ『変わってしまったオヤジ、の爪』

金谷 潤子

1月23日

私は1年と少し前からのご縁です。
慢性の肺疾患があり、典型的バチ状爪を呈していました。
認知症の薬と去痰薬数種類に抗菌薬を長年服用されていました。
とても頑固で変化をなかなか受け入れない方なので、朝昼夕の薬の個数を変えず、剤型もあまり違和感が無いように工夫に工夫を凝らして毎回少しずつ変えて来ました。
体重減少があり悪性疾患も疑い、昨年夏には看取りも考えましたが、この方の生きる力を諦めたくなくて僅かな抗うつ薬などを使ったところ、食べる楽しみを取り戻し半年で8kgほど太ることができました。
ふと気がつくと分厚く変色したバチ状爪の代わりに健康な爪が根元から伸びて来ています。
忘れん坊さんのご本人も、きれいな爪が嬉しいのか、そんなことは言ったことないのに「爪を切って欲しい」と訪看さんにお願い。
「高齢者であっても身体はちゃんと変化する」というのが持論ですが、この爪には私もちょっとビックリしました
肺炎を繰り返していた方でしたが、幸いまだお熱は一度もありません。
遠方の息子さんたちのご理解も得られましたので、我が家を長く満喫していただきたいと思っています。

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