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2019.02.12

2月9日(土)医師会セミナー「大往生しよう」報告

医師会の講演会で在宅看取りのお話をして来ました。
私は昔から声にコンプレックスがあったのですが、声がかわいい(驚き!)とか優しい(!)と、今まで受けたことのない表現をいただき嬉しいやら驚くやら。
自分の声はうるさくてやかましくて野太くて変な声としか考えてなかったので。。。
ところで、講演会「大往生しよう!」には思いの外たくさんの人が来て下さいました。
これは一般の方の「死に方」への興味の高さを物語っていると思います。
ご高齢の方が多い印象でした。
講演会の後には待っていて下さったかのようにお看取りがあり、今帰りました。
6日前から呼吸状態が悪くなり、飲食摂れなくなっていました。
ご家族と相談して、何もせず静かに見守ることにしました。
3日前からは応答も有りませんでしたが、お風呂の大好きな方でしたので、一昨日入浴していただきました。
施設のスタッフはビックリして、恐る恐る私に確認して来ましたが、
いつものように「大好きな入浴中にお迎えが来たら本望ではないでしょうか?私が責任負うから、丁寧に心を込めてゆったり入浴させて差し上げて下さい」
と、お願いして叶えていただきました。
下顎呼吸もわずかで終わり、静かにお迎えは訪れました。
仲良しご夫婦でいつもご一緒だった車椅子の奥様は寄り添ったままずっと離れようとしませんでした。
言語障害もお持ちの奥様は、お元気が無くなってから毎日ご主人のお部屋に来て、傍らで一生懸命お歌を歌って元気付けようとされていました。
一昨日往診の際には、ご主人を見つめながら「笹の葉さらさら」をたどたどしく、でも真心込めて歌って居られました。
弱っていくご主人の傍らでずっと寄り添えたことは本当に良かったと…娘さまが仰って居られました。
合掌。

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