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2022.09.27

訪問診療ブログ『明日、死がやってきたら』

『明日、死がやってきたら』
誰もが今日を生きている
でもいつかは来る終わりの日
今生の終わり
次の始まり
その手前
でも今触れている
柔らかい手とはお別れ
優しい声とはお別れ
しばしのお別れ
今触れている大切な誰かとの
時間は実はわずかなのに
皆、
今日のバタバタに
今日のスケジュールに
つい
あとまわし
でも、それも
仕方ない
頑張ってる生き様
生き方
———————————–
ご無沙汰していました
なんとなく世の中が錯綜していて
自分の言葉も
良い形で届かないのでは、と
日々の積み重ねをまとめることに
躊躇がありました
加えて体調を崩し
走りっぱなしの在宅医療も
初めて数日お休みしていました
幸い患者さんたちは
落ち着いてくれていました
電話やコミュニケーションアプリでの
やりとりはずっとありましたが
それは私の安心でもありました
(スマホ、感謝…)
体調が悪いピークの時には
患者さんたちに想いを馳せました
こんなに辛いんだなぁ
私たち医療者の役割は
なんだろう
社会や生活を変えたいなんて
そんなことは思わない
自分にたいそうなことが
できるとも思わない
私の代わりはいくらでもいる
ただ、
病気や障害とともに
生活する時の、その工夫
死を目前にした時の
少しでも楽になるのではないかと
思われる工夫
そんなことを
誰かが目にしてくれたなら
と、
在宅医療を始めてから
機会があればお伝えしてきた
それでもそんなことは
私では無くても
誰でもしている
私は医療者として
かけがえのない存在じゃない
私は、私としては
ただ1人
履き違えないようにしたい
私として
今までの生きて来た道が
走馬灯のように照らされる
他国籍に生まれ育ち
色々な思いも知りました
寄り道や道外しも有り
人様に迷惑もかけました
逆風の中の全力疾走だったり
酔っ払って千鳥足だったり
それでも生きて来たなあ
さて、これから先の残る時間
自分はどう生きようか
そんなことを考える
束の間の療養時間でした
今は元気です
通常スタイルに戻って仕事しています
ただ、
そんなことを考える時間は
大切だったなぁ
※写真はクリニックの有るビルを左手奥に望む南大通の夕暮れ
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