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2025.12.25

グルタチオン最強説:究極の抗酸化物質(Master Antioxidant)

点滴療法などに使うグルタチオンは、「究極の抗酸化物質(Master Antioxidant)」と言われています。もともとグルタチオンは、グルタミン酸・システイン・グリシンという3つのアミノ酸からなる「トリペプチド」で、体内で生成される強力な抗酸化物質であり、解毒作用や免疫調整、美白効果など多岐にわたる重要な役割を持つ成分です。肝臓に多く存在し、活性酸素の除去、有害物質の無害化、メラニン生成の抑制などに働き、老化や病気の予防に貢献しますが、加齢とともに体内で減少するため、食事やサプリメント、医療機関での点滴などで補うことが重要視されています。
 年齢的には、20歳代がピークで年々低下し、80歳代では1/5以下に低下します。高齢者ほどグルタチオンが必要なわけです。
主な働きは
1)抗酸化作用: 活性酸素を除去し、細胞の酸化ストレス(老化の原因)から保護します。
2)解毒作用: アルコールや重金属などの有害物質を無害化し、体外への排出を助けます(肝機能のサポート)。
3)免疫調整: 免疫細胞の働きをサポートし、免疫力を高めます。
4)美白効果: メラニン生成を調整し、肌のトーンを明るくする効果が期待されます。
5)その他: 二日酔いの緩和、パーキンソン病の進行抑制(研究段階)など。
摂取方法と注意点
食事: 豚レバー、牡蠣、アボカド、トマト、ほうれん草などに含まれます。
サプリメント・点滴: 美容や健康目的で利用されますが、体内で作られる量が減るため補給が推奨されます。
副作用: ごく稀に頭痛、発疹、吐き気などが起こることがあり、重篤な場合はアナフィラキシーショックの可能性もあるため、摂取する際は医師への相談が推奨されます。
 最近特に注目されているのが、農薬のパラコートとパーキンソン病の関連です。現在、アメリカではパラコートへの曝露が原因でパーキンソン病を発症したとして、製造メーカー(シンジェンタ社やシェブロン社など)を相手取った数千件の訴訟が発生しています。 以前から、一部の医療機関でグルタチオンがパーキンソン病の治療として使われてきましたが、なぜ効くのかがよくわかりませんでした。しかし、農薬の暴露が原因であれば、それをデトックスするのにグルタチオンが有効なのは納得がいきます。
 パラコートは、現在EUや中国を含む70カ国以上ですでに使用が禁止されています。(日本とアメリカはなっていません)

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