高濃度ビタミンC点滴療法

高濃度ビタミンC点滴療法とは

副作用のない「がん予防・がん治療」の方法として注目されています。

高濃度ビタミンC点滴療法とは、高用量のビタミンC(12.5g-100g、およそレモン750-5000個分)を静脈から点滴をする治療法です。
2005年、アメリカの公的機関・国立衛生研究所(NIH)の科学者が「高濃度アスコルビン酸(ビタミンC)点滴は、ガン細胞に対してだけ選択的に毒性として働く」という内容の論文を発表しました。
副作用がなく、抗ウイルス、ガン予防、抗がん、全身の若返りなどの作用が認められ、2006年一気に全米に広がり、併せてマスメディアでも話題をさらった先進的な治療法です。現在、米国では副作用のない癌治療として約1万人の医師・自然療法医・統合代替医療医が導入し、米国各地で高濃度ビタミンC点滴療法の研修会が開催されています。

主な効果

抗酸化作用

若々しく健康でいるためには、体のサビを防ぐこと「抗酸化」が重要です。
細胞を攻撃する活性酸素から守り、体の酸化を防ぎます。

免疫力向上

体内のウイルスや病原菌を排除する「白血球の機能」を強化して免疫力をアップします。

がん予防

がん予防にビタミンCが注目されています。
ビタミンCは高濃度ではがん細胞を殺し、抗酸化作用でがん細胞の発生を抑えます。

疲労回復

ビタミン剤の経口内服に比べ血中濃度を効率よく高めるため、疲労倦怠感の回復と即効性があります。
また、日々のストレスの積み重ねで発生する活性酸素を抑え、ストレスに対応できる体をつくります。

美肌効果

以下のような様々な、お肌へのメリットがあります。

美 白 シミ、くすみを取ります
ハリと弾力 ビタミンCはコラーゲンやエラスチンなど、肌の弾力のもとを増やしハリのある肌を作ります。
保 湿 水分を強力に挟み込むセラミドの生成を促し、みずみずしいお肌にします。
ニキビ・肌荒れ 余分な皮脂の分泌を抑えきれいな毛穴を保つことでニキビを予防。
抗炎症作用でトラブルを改善します。

抗がん作用のメカニズム

ビタミンCガン細胞はビタミンC濃度が400 mg/dLに達すると死んでしまいます。ビタミンCが高濃度になるとガン細胞の周囲で鉄などの微量な金属とフェントン反応を起こして過酸化水素を生成します。正常細胞はカタラーゼという酵素が過酸化水素を中和するので影響をまったく受けません。
一方、ガン細胞の多くはこのカタラーゼが欠乏してために過酸化水素を中和できずにダメージを受けて破壊されてしまいます。すなわち、ビタミンCは高濃度になると栄養素ではなく抗ガン剤として働くのです。

一方、ビタミンCはミトコンドリアの機能を正常化し、免疫システムを刺激(インターフェロンの産生、マクロファージの食作用の亢進、NK細胞数の増加と遊走能の亢進)、P53遺伝子を安定化、P53遺伝子の障害を抑制し、化学療法あるいは高濃度IVCによるpro-oxidant効果によって引き起こされる突然変異を予防します。
すなわち、ビタミンCはガンの化学療法剤でありながら免疫力を高めるというこれまでにない理想の化学療法剤であるわけです。

アンチエイジング効果や身体機能の改善効果も

アンチエイジングサプリメントや内服薬では摂ることのできない大量のビタミンCを血液中に直接投与することで血中濃度を急激に上げ、ガンのみならず、美肌・美白・アンチエイジングなどの美容効果、疾患予防・改善、身体機能の改善に効果を得ることができます。副作用は非常に少ない安全な治療法です。
ただし、進行した心不全・腎不全、人工透析中、先天性G6PD欠損症の方は高濃度ビタミンC点滴療法を行うことができません。

この治療に適している方

  • がんの転移を予防したい方
  • がんの治療中の方
  • 肌荒れやニキビで悩んでいる方
  • 風邪をひきやすい方
  • 疲れが溜まりやすい方
  • 歯周病を予防したい方

効果があると研究報告されているがんの種類

  • 乳がん
  • 前立腺がん
  • 直腸がん
  • 肺がん
  • 悪性リンパ腫
  • 大腸がん
  • すい臓がん
  • 卵巣がん
  • 膀胱がん
  • 腎臓がん
  • 子宮がん
  • 脳腫瘍
  • 白血病
  • 肺がん
  • 胃がん

など

治療方法

がん治療の場合、最初はビタミンC、12.5gから点滴を始め、だんだんと増量します。
最終的には血液中のビタミンC濃度を測定し、投与するビタミンCの投与量を決定します。

考えられる副作用

G6PD欠損症という赤血球膜の遺伝性酵素異常がある方はこの治療を受けることができません。もしこのような病気がある場合は必ず主治医に告げてください。
なお、25g~50g以上の高濃度ビタミンC点滴療法を受ける場合に必ずG6PDの検査を実施します。(検査代が別途かかります)

詳しくは「G6PD検査」をご覧ください。

リスク・合併症・注意事項

血管穿刺部位の軽度の痛み、吐き気。これらは、点滴速度を遅らせることで改善します。頭痛、身体の震えなどが起こる場合があります。

治療に適さない方

うっ血性心不全・著しい浮腫がある場合・腹水・腎不全・重度の糖尿病・G6PD欠損症・透析中・妊娠中・授乳中の方・医師の判断で適さない方 ※この治療は、点滴療法研究会の指針に基づき治療を行っています。 ※効果の感じ方には個人差があります。

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